待ってるの アナタのことを
名前も 顔さえ思い出せない アナタのことを

白い息をきらせた子供が
コートの裾を揺らして走る
赤い服を着た大人達の
口ひげは笑み色に染まって

どれだけのときの間 わたしはここにいるんだろう
降り出した雪が 身体をすり抜け

ふわふわの絨毯へと変わる
それでもわたしは この場所でずっと

大事な物 探し続けてる
鈍い空を映した瞳の

キミはいつもここにやってきて
綺麗な花 足元に置いて

悲しい言葉を零してゆく

「どれだけ待ち続けても きみはもう来ないんだね」って

涙を落とした キミの傷跡を
暖めてあげたくて手を伸ばす
だけどこの指は 虚ろに静かに
背中に溶け 離れてしまうの

どれだけのときの間 二人は待ち続けるだろう

キミの待ち人が 見つかりますように
神様に小さく祈りながら
再びわたしは この場所でずっと
見つからない 気持を抱えて

待ってるの アナタのことを
名前も 顔さえ思い出せない アナタのことを

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